競馬のイメージ
2018/07/25
日本では競馬というと決して良いイメージではないです。しかしイギリスでは女王陛下も馬を愛し、貴族たちも競馬場へと着飾って赴く、紳士淑女のたしなみです。
競馬が卑しいイメージを持たれてしまうのは、やはり賭け事だからでしょうか。
それとも労働者風のおじさん達が一獲千金を夢見て、粗暴な掛け声で応援したりする底辺の趣味だからでしょうか。一家の主人が競馬に夢中で、テレビの前で馬の疾走する姿に一喜一憂しているのは美しくはないです。その姿を来客に見られるのはさらに恥ずかしく思うものです。
もう少し良い趣味を持ってくれたらいいのにと思う奥様は多いと思います。けれども馬の美しさ、疾走する感覚、競い合う姿、躍動感や賭け事の高揚感は何物にも代えがたいのでしょう。
家でも競馬の好きな人がいます。こちらが宝くじを購入すると、フン、そんなもの、米俵のうちの一粒だ、そんなものを買うのなら競馬をやった方がよほどいい、とよく言うのです。確かに当たる確率は競馬の方がはるかに良いのでしょう。
しかし宝くじならば、堂々と人に話せます。当選後の夢を語っても許されます。
ところが競馬となると、このダービーで勝ったらあれを買おう、などと話したら最後、嘲笑されるだけです。実に肩身が狭いのです。競馬が好き、とも人さまには言えません。
けれど、たまに予想が当たった時のうれしさ、喜びは格別のようです。小躍りして喜んでいます、喜色満面とはこのことでしょう。ついでに何かプレゼントでもして下さると、こちらとしても発奮するのですが、負けるときもあるもの、と一向に配当は回ってまいりません。
競馬で馬がゴールに入るとき、写真判定などもよくあります。
ハナ差、クビ差などという表現も独特でおもしろい、と思います。最初聞いた時には「ハナ差~!?」とそのおかし味に笑い転げてしまいました。最近ではジョッキーもイケメンで人気が出たり、女子アナやモデルと結婚したり、華やかさが出てきました。
競馬界にとってはとても良いことだと思います。一般人は競馬会では現役時代には数億も稼ぐので豪邸に住めるのでしょう、とうらやましく思いますが、では現役を退いたらその後はどうなさるのだろう、と心配になってしまいます。
イメージアップのためにも騎手を引退した後の生活ぶりなども知りたいものです。郵便局のATMコーナーに行くと、よく競馬につぎ込んだ明細書が置きっ放しになっています。
きっと家に持ち帰れないからここに捨てていくのかな、とちょっぴり可笑しくなるのです。