東京新聞杯でのエアスピネルの競馬を見て感じたこと
2018/07/25
二月第一週目の競馬は、東京競馬場ではGⅢ東京新聞杯が行われました。
京都競馬場とは違い公式発表上は良馬場で行われたのですが、それでも雨が降っていたために少し馬場が悪化しており、競馬を行う上では全く影響がないとはいえないような感じだったので、その時点で波乱の展開を少しは事前に予想できました。
当日はエアスピネルが圧倒的な一番人気であり、その後にヤングマンパワーとブラックスピネルが続くといった状況でした。
レースは当初逃げると予想されていたマイネルアウラートのスタートがあまりうまくいかず結局逃げなかったこともあり、本来は逃げる予定になかったブラックスピネルが逃げるという展開になりました。
ブラックスピネルは前走ではエアスピネルに負けていたこともあり、今回は逃げる馬がいない中で思い切って逃げたのかもしれません。音無調教師がレース後に逃げるとは思ってなかったとのコメントをしているので、本当に逃げるつもりはなかったのでしょう。
このような経緯で予想外の馬が逃げたからか、どの馬もブラックスピネルに絡んでいかず、超スローペースの競馬になりました。上がり32秒台が7頭もおり、逃げたブラックスピネルですら32.7秒というのは、かなり異常な競馬だったということでしょう。
逃げ馬にこのタイムで上がられると、それに勝つには31秒台くらいが必要になりどう考えても無理なので、結局ブラックスピネルがそのまま逃げ切り勝ちという結果に終わりました。
一番人気のエアスピネルは、結局差しが届かずに3着に終わりましたが、元々切れ味で勝負するといった馬ではないだけに、こういう競馬になった以上この結果は仕方がないともいえます。ですがいくら展開が向いていなかったとはいえ、この結果にはがっかりしたという人も多いのではないでしょうか。
個人的には、今回の結果はそれほど悲観するような結果ではなかったと思っています。それは武騎手自身もそう思っていたようで、そのことはレース後のコメントからも見て取れます。
それはどういったコメントかといえば、前を捕まえようと思えばできたけど今後のことを考えてしなかったという趣旨のコメントをしたのです。
元々エアスピネルは掛かりやすい馬であり前走も掛かっていたのですが、今回は超スローペースの中掛からないという気性面での成長を見せていました。
それが無理に前を捕まえにいくと再び掛かる可能性があったので、無理をしなかったということです。結局目先の勝利ではなく、先のことを見据えたということでしょう。これが結果として現れるのかどうか、次走が楽しみです。