今年の競馬界がどういった年だったのか
2018/07/25
今年の競馬界がどういった年だったのかといえば、海外での活躍が特に目立った年だったと言えるでしょう。実際に例年にないくらい多くの馬が海外遠征をしていますし、史上最多と言ってもいいくらい海外で日本馬が勝っています。
ドバイでリアルスティールとラニが勝ったのを皮切りに、フランスのイスパーン賞のエイシンヒカリ、フランスGⅡニエル賞のマカヒキ、アメリカGⅢレッドカーペットHのヌーヴォレコルト、そして最近行われた香港カップのモーリスに香港ヴァーズのサトノクラウンと、今年だけで海外で7勝もしています。さらには勝ち星こそなかったとはいえラニのアメリカ三冠挑戦などは、これまで日本馬が成し遂げたことがないくらいの快挙です。
そしてその三冠の皆勤と最後のベルモントSで3着と結果を出したことも関係しているのか、来年からはケンタッキーダービーの出走枠が日本馬に1枠与えられることになったなど、これまででは考えられなかったことも起きました。
今まではUAEダービーに勝たないと出ることができなかったということを考えると、かなり出るのが楽になったと言えます。今まで欧州に比べてアメリカに遠征する馬は少なかったのですが、この制度のおかげで今後はアメリカに挑戦する馬も増えそうです。
またこうした日本馬の海外遠征の切欠のひとつになったのが、今年から日本でも日本馬が出走した海外の主要レースの馬券を買えることになったということです。
海外遠征した馬の中には、正直どうして遠征したのだろうという馬もいましたが、出走する馬がいない場合には馬券を販売できないということが少しは関係していたのではないかと思われます。これほど日本馬が活躍していることもあり、海外で日本馬が出走する場合には当然現地でも人気になっています。
マカヒキなどは日本では1番人気になったのは当然のこととしても、海外のブックメーカーでも2番人気に支持されていたのは、結果としては残念な結果に終わりましたが、それだけ日本馬が評価されていたということでしょう。
ただし海外競馬の馬券の売り上げに関しては、初めて海外競馬の馬券を売り出した凱旋門賞はまだしも、それ以外は時差の関係などもあり、思っていたほど売り上げが伸びていません。香港などは時差がなくGⅠが1日に4つもあったにも関わらず、売り上げの総数は38億円です。
ただこれらに関しては、今後さらに日本馬が海外遠征をして、海外競馬に触れる機会が多くなればなるほど改善されていくでしょう。
そういう意味でも出発の年となった今年は、競馬史においても重要な年だったといえます。