今年からGⅠに昇格した大阪杯の競馬について
2018/07/25
4月2日に阪神競馬場で行われた大阪杯は、今年からGⅠに昇格したことにより注目を集めていました。そのせいか、メンバーも例年に比べてもそろっており、なかでも注目は去年の年度代表馬であるキタサンブラックでした。
そのキタサンブラックが、どのような勝ちかたをするのかが、競馬ファンの注目点だったのですが、同時に競馬の予想という観点から見れば、どれほどの仕上げて出走してくるのかが、ポイントになるレースでもありました。
というのも、キタサンブラックが普通に走れば勝つこと自体は誰でも予想できたのですが、この春は大阪杯と天皇賞・春と宝塚記念の3走だと表明しているために、大阪杯でどの程度仕上げているのかが問題となっていたからです。
現にハードな調教を積んでいたとはいえ、直前の追切では条件馬程度に後れを取っていたために、仕上げに関しては不安な声も聞こえていました。レースは大方の予想通りマルターズアポジーが離して逃げる中、キタサンブラックは道中三番手か四番手に位置していました。
そのためペースは上がらずに平均ペースとなっていたのですが、そこから最後の直線で抜け出したキタサンブラックが、戦前の不安などなかったかのような完勝を見せました。
武騎手は後ろを確認して追い出すなど、着差以上に力の差を見せつけた競馬でした。
確かに馬体重を見てもプラス体重でしたし、体調に関してはまだまだ仕上げ途中だったのでしょう。ですがそれでここまでの競馬を見せたのですから、その程度の状態でもこのメンバーなら楽勝だというくらい力が抜けていました。
天皇賞・春での、サトノダイヤモンドとの再戦が楽しみです。2着のステファノスに関しては、これまでGⅠでは2着が2回もあり3着も何回もあるなど、この世代ではトップクラスの実績を持っているので、この結果も当然といえます。
馬券の売れ行きを見ても単勝では7番人気でしたが、2着や3着はあると見られていたからか結構人気になっていたことを考えると、この結果を予想していた人も多かったのでしょう。
ただ今回は、完璧な競馬をしてこの結果となると、この先は厳しいのかもしれません。3着もヤマカツエースは、有馬記念のときに強くなってきたなと思ったのですが、今回の競馬を見てその強さを再確認しました。上昇度や充実度という点で見れば、今後は2着のステファノスよりも期待出来そうです。
マカヒキに関してはレース後にルメール騎手がコメントをしていたように、外枠だったのが全てでした。ただ内枠でも2着か3着だったともコメントしているように、キタサンブラックには到底勝てなかったのでしょう。今後の動向に注目です。